YS電子工作ラボ

<PIC32MZリファレンス>
MPLAB Harmony
 汎用I/Oポート入出力制御


 I/Oポートの構成と特徴
   ・PIC32MZの標準的なI/Oポートは下図のような構成になっています。図の中にADコンバータ用のペリフェラルインプット(Peripheral Input)が記載してありますが、無いポートもあります。
 ・I/Oピンの中にはRPXX(例:RPC3、RPB15など)というピン名が付けられている周辺モジュール選択機能(Peripheral Pin Select feature)があるピンがあります。(以下PPSピンと呼ぶ) このPPSピンに、UART, SPI, INT, OC(Output Capture) , IC(Input Capture), CANなどのモジュールの入出力ピンを割り付ける(Remap)できます。但し、I2CモジュールのピンとINT0を割り付けることはできません。これらのピンは固定です。
 ・ペリフェラルモジュール(Peripheral Module)が無効の場合(デフォルト状態)は汎用I/Oポートとなります。
 ・PPSピンには、プルアップ抵抗やプルダウン抵抗を設定することができます。
 ・全I/Oポートにおいて、変化割り込みの入力検出が可能です。 クロックのないスリープ状態からの検出も可能です。
 ・I/Oポートの制御クロックはPBCLK4です。PB4DIVレジスタによりクロック周波数を変更することができます。
 ・トライステートレジスタTRISXにより、ポートを出力モードにするか入力モードにするか設定します。
 ・ラッチレジスタLATXに所要の信号を書き込み出力します。
 ・ポートの出力方式をオープンドレイン方式かCMOSトーテンポール方式か全ポート選択できます。(デフォルトはCMOSトーテンポール方式)   
   
CMOSトーテンポール方式
  
オープンドレイン方式
   ・出力ポートがHighの場合の最大供給電流 及びLowの場合の最大引き込み電流が ポートにより3種類あります。PIC32MXの場合は全ポート25mAでした。 PIC32MZでポートに大きな電流を流す場合はデータシートでポートの定格をよく調べる必要があります。
   ① 15mA
   ② 25mA
   ③ 33mA
 ・全出力ポートに同時に流せる Highの場合の供給電流 及びLowの場合の引き込み電流は150mAです。PIC32MXの場合は200mAでしたが、PIC32MZでは25%少なくなっているので注意しましょう。
 ・I/Oポートには電圧定格として下表の制約があります。
I/Oポートの種類  絶対最大定格  電源電圧 備考
 5v トレラントピン(tolerant pin)    -0.3v ~ Vdd  Vdd < 2.1v  電源電圧定格 
Vdd <= 4.0v  
  -0.3v ~ 5.5v   Vdd >= 2.1v
 5v トレラントピン 以外   -0.3v ~ Vdd + 0.3v  Vdd


 (出典:マイクロチップ社 PIC32MZデータシート DS60001320D